音気楽ブログ

改良、改善、改革

日進月歩どころか、時間単位分単位あるいは秒単位で世の中が変わっていく。レトロな感覚から脱出できないおっさんのたわごとかもしれないが、この変わりようがあまりにも速過ぎて、目の前を瞬間的に通過する新幹線のようで、実態を把握することができない。おそらくこの激流のなかで生きている人達には当たり前の事なのかもしれない。それは改良とか改善とか改革とかの範疇を超えて、激動激変と言い換えた方がいいのかもしれない。改良改革改善には時間がかかったしそこに掛ける時間があった。現代は全てが瞬間であって、それを認識できなければ取り残されるのである。電子レンジで料理するようなもので、鍋に火をかけてじっくり煮込むことが許されないような感覚。

ファストフードが世の中を席巻して久しい。客席に座って「牛・・」と言ったとたんに目の前に牛丼が置かれている。3~4分の猛スピードでかっ込んで、スマホで瞬間的支払。便利だなー。時間が相当節約になったなー。が、その儲かった時間を何にどのように何のために使うのだろう。
次の行動も全て時短優先。時間が時間がと自分をせっついて自分を急き立てる。あんたはそんなに忙しいのか、忙しくないと気が済まないのである。「ぼーっと生きてんじゃねーよ!」と煽られて、とにかく何かしていないと申しわけないような気になるらしい。しょっちゅうスマホを弄り回している姿を見ていると空恐ろしくさえなる。この人たちは自分をどうしたいのだろう・・・。忙しいふりをしているだけでしょ。

時間をかけない改革は必ずや曲がる、しおれる、倒れる。色が変わっただけで本質がついていかない。いやそもそも本質がないのかもしれない。本質などいらないのかもしれない。TVに流れているコマーシャルはまさにその代表格のようだ。本質のない人生にならないように、時短から自分を解放しましょう!