ベース科
講師紹介
ウッドベース(コントラバス・エレクトリックベース(エレキベース)ってどんな楽器?
ウッドベースは弦バス、コントラバス、ダブルベース、アップライトベース、などなど、
ジャンルによっていろいろな呼び名があります。
形はバイオリンやチェロなどと似ていますが、
とても大きい楽器なので、
普段目にする機会がない一般の方々は、
そのあまりの存在感に圧倒されることでしょう。
楽器によって個体差がありますが、
平均すると、高さ約180cm前後のものが一般的です。
チェロと同じで、楽器の下部にエンドピンというものが付いており、
これを演奏者の身長に応じて延ばして楽器を構え、
立って演奏したり、高めの椅子に座って演奏したりします。
弾き方は、他のほとんどの弦楽器同様、
左手で弦を押さえ、右手は、クラシックを演奏する場合、
主に「弓をベースの弦の上ですべらせる奏法(ボーイング)」を用い、
またポピュラー音楽を演奏する場合、
主に「人差し指や中指でベースの弦をはじいて音を出す奏法(ピッチカート)」を用います。
クラシックや、比較的に音量の落ち着いた小編成のバンド演奏では、生音で演奏できますが、
音量の大きなバンド編成での場合は、「マイク」や「ピックアップ」という部品を取り付けて「ケーブル」で
ベースアンプにつないで音量を増幅して演奏することもできます。
ウッドベースは、音を出すこと自体はそれほど難しくありません。
初心者の方でも、時間をかけて練習していくと、だんだん良い音が出せるようになってきます。
その大きなボディから出る「ふくよかで厚みのある深~いサウンド」は低音好きな方なら、
まず間違いなく強烈に魅了されてしまうことでしょう!
エレキベースは、最近では様々な色や形のものがありますが、共通するのは、
バンドの中で低音部の担当楽器なので、低い音の出る太い弦が張ってあり、
音域は、ギターの低音弦4本のちょうど1オクターブ下にあたります。
通常はストラップで楽器を肩に掛け、左手でベースの弦をおさえ、
右手は親指や人差し指や中指を使って、ベースの弦を弾いて演奏します。
必要であれば薬指まで使う演奏者もいるくらい様々な演奏法があります。
指で弾かれた音は、楽器本体についている「ピックアップ」という部品で電気信号に変換され、
「ケーブル」でつないだベースアンプのスピーカーから出る仕組みになっています。
そしてエレキベース本体についている「トーンコントローラー」や「イコライザー」でバリエーションに富んだ音色を出すことができます。
ドラムと一緒にエレキベースを演奏してみればわかります。
バスドラムとベースの低音がしっかりかみ合ったときの気持ちよさが!
ベースパートの役割
様々な音楽の中で、歌や楽器の「メロディー」、
そしてピアノやギターなどの「ハーモニー」の下で、
ドラムやそのほかの打楽器とともにしっかりとその音楽を支えているのが「ベースパート」です。
ベースの音が鳴っていることで、曲に厚みができるとともに、
曲の中であえてベースを弾かない部分を作る事で、
ガラッと雰囲気の変わった浮遊感を演出させることもできます。
地味な様でいて、実は曲の雰囲気作りにおいて一番影響力が大きいのがベースパートなのです。
バンドの中では、一番音数が少なく始められる楽器なので、
初めての方でも気軽にバンド演奏に参加できるパートです。
「バンド仲間がいるから何か楽器やって参加したいなぁ」と思っている「あ・な・た!」にぴったりの楽器、
それが「ベース」です。音楽始めてみませんか?楽しくて病み付きになる事間違いなし!
ウッドベース(コントラバス)・エレクトリックベース(エレキベース)科のレッスンってどんなことするの?
初級者編
ベースという楽器は、音を出すこと自体は初心者の方でも割と簡単にできます。
あとは、時間を掛けて練習するに従い、
とても深みのある良いベース音になっていきますから、安心してくださいね。
ベースというパートは、
「ハーモニー(和音)」の一番下の低音部を担当するとともに、
ドラムと一緒に「リズム」を担当する、という二つの役割があります。
ウッドベースもエレキベースも、高い技術で「ソロ楽器」として
素晴らしい演奏をしているベーシストも沢山います。
しかし、まずは他の楽器とのアンサンブルの中でこそ、
より真価を発揮するのです。
「仲間のテンポに合わせて演奏する」
という協調性が必要になってくるわけですね。
そのために、まず「メトロノーム」や「リズムマシーン」
に合わせる練習から始めていきます。
ウッドベースの場合は、まず左手は使わず、右手で弓を持ち、
「ロングトーン(長い音)」で開放弦(どこも押さえない)を弾く練習です。
慣れてきたら左手も使って、できるだけ押さえ易い音を使って、
メトロノームと合わせていきます。
エレキベースの場合は、右手人差し指で開放弦を弾く練習,また左手だけで指板をタイミングよく押さえる練習、いずれもゆっくりのテンポ(速さ)から始めていきます。
さぁ、ここまでレッスン時間の半分を使って、じっくりとタイムトレーニングしましたね。
後半は、初日からもう曲を演奏してしまいましょう。z生徒さんには、あらかじめ好きな曲を何曲か選んでもらい、
そのなかで一番簡単な音で演奏できそうな曲のできそうなパートを使い、
先生の演奏やCDに合わせて、ベースで「アンサンブル」です!
音気楽工房ベース科では、ほとんどの場合レッスンで使う曲は生徒さんそれぞれに選んでいただくことにしています。
ウッドベースも、エレクトリックベースも、「アンサンブルしてこそ」の楽器なので、
ただ楽器そのものが弾けるようになるということではなく、
「やりたい曲を演奏するためにはどう弾いたら良いのか」を最優先にしています。
そう!「弾けるようになってから演奏する」のではないんです!
まずは「演奏してみよう!」なのです。
そして、その後に「ベースの技術を向上させ充実させていく」というのが音気楽工房の方針です。
「音感に自信がない」
「音痴がコンプレックスになっている」
「バンドに憧れているけど躊躇してしまう」
そこの、あ・な・た!
一度レッスンを受ければ、初日から「一人前のベーシスト」です!
中級者上級者編(どうしたらもっとうまくなるのかなぁ?)
楽器を始めてしばらくすると、個人差はあれど、どこかで必ず壁に当たってしまいますね。
「練習してもなかなか上手くならない」
「安定した音量音色で演奏ができない」
「早いフレーズが弾けない」
「すぐ疲れてしまって長く演奏を楽しめない」
「指や筋肉その他を痛めてしまう」などなど。
これらの問題のほとんどは、脱力が出来ておらず、
必要以上に力に頼って発音する演奏を続けている事が原因です。
脱力し、無駄な力をできるだけ使わずに、最低限の時間で発音できる瞬発力を身につけると、
音と音の間の感覚をより長く感じられ、余裕が生まれるため、
テンポの速い曲や難易度の高い細かいフレーズも格段に弾き易くなります。
そして、長い音をしっかりと伸ばせるようになるので、タイトで気持ちのよいビートが出せるようになります。
音気楽工房ベース科では初級者のうちから、発音するにあたって、
できるだけ脱力し無駄な力を使わない発音方法を教えていきます。
ベース経験者の方には、まず問題点を解決するために、
「脱力ができているか」「その上で効率のよい発音ができているか」を再確認した上で、
生徒さんそれぞれのご希望に応じた様々な技術を教えていきます。
もちろんプロになりたい方も大歓迎です。
ウッドベース(コントラバス)のまめ知識
ウッドベースは、形はバイオリンやチェロと似ておりますが、調弦の間隔が4度であり、
5度調弦のバイオリン属ではなく16世紀に生まれたヴィオローネという楽器を先祖とするヴィオール属です。
もともとウッドベースは、裏板が平ら(フラットバック)であるのが一般的でしたが、
現代ではヴァイオリン族の楽器のようにベースの裏板が緩やかに湾曲している(ラウンドバック)の楽器も多く作られています。
またサイズがボディの大きさにより1/2、3/4、4/4、7/8など様々あり、
国によっても大きさの基準が違ったりします。
ちなみに日本での4/4サイズは、ヨーロッパでは3/4サイズにあたります。
ウッドベースの演奏用の弓は、ヴァイオリンやチェロよりも太く、白や黒の「馬の尾の毛」が張られています。
一般的には白い毛はしなやかで優しい音、黒い毛は荒々しく力強い音を出すのに向いているようですが、
演奏者の好みで使い分けているようです。
またベースの弓の、右手で持つ部分、毛を留めておく部品(フロッグ)の大きさによって
「フレンチ・ボウ」と「ジャーマン・ボウ」の2種類のスタイルがあります。
日本では、昔は「ジャーマン・ボウ」の演奏者が圧倒的に多かったのですが、
昨今では日本人の「フレンチ・ボウ・スタイル」の演奏家もかなり多いようです。
ポピュラー音楽においては、右手の指で弦をはじいてベースラインを弾く「ピッチカート奏法」や
弦を右手の指で引っかけて意図的に指板にあててパーカッシブなニュアンスで演奏する「スラップ奏法」
その他様々な奏法で、主にジャズやカントリー、ロカビリー、様々な民族音楽、など多用なジャンルで演奏されています。
エレクトリックベース(エレキベース)のまめ知識
1950年の初頭に、アメリカのレオ・フェンダーが「プレシジョンベース」を世に送り出したのが
エレクトリックベースの歴史の始まりです。
それまではポピュラー音楽のベースパートは「ウッドベース」で演奏されてきました。
ウッドベースはそれなりの音量は出せますが、もともと音というのは、
「低くなればなる程、人間の耳では音程や音色を聞き取りにくくなる」という特性もあることから、
人間の可聴音域をも越えた低音を担当するウッドベースは、
エレキギターやドラムなどの音量に合わせて演奏するにはかなり不利な楽器でもありました。
巨大なウッドベースよりも大幅に小さい、木の箱ではないエレキギターに似た形のフラットな板をボディに使用し、
ピックアップを通して電気信号により音を増幅し、ネックにはフレットを備えることにより、
ギターとほぼ同じくらいの演奏性をもった「エレクトリックベース」の誕生は、
当時としては革命的なことだったのです。
標準的なエレクトリックベースは4弦ですが、1980年代あたりから多様化するポピュラー音楽界では、
エレクトリックベースの最低音のEよりもさらに低い低音が望まれるようになり、
さらに太い弦を足した「5弦ベース」が徐々に普及するようになりました。
その後、演奏技術の向上にもより、ベーシストが「ソリスト」としてフューチャーされることも多くなるに従い、
さらに高い音域の弦を足した「6弦ベース」その他の「多弦ベース」も現在では多く普及しています。