「ほのかな明かり」が減って、「光線」ばかりになった。優しさが失われていく現代を象徴するように、光がどんどんきつく冷たく攻撃的になっていく。どーんと早くなった日暮れ。伴って車のヘッドライト照明が早い時間から点灯される。とにかく眩しい。LEDが主流になって、しかも背高のワゴン車なんかが増えたこともあり、とにかく突き刺さるような光線が飛んでくる。運転者側からするとスッキリくっきりと視界が開け、安全に運転できるんだもーん!ですか。
当てられた方はたまんない。目がくらんで前方が見えなくなる。思わず目を閉じてしまうことも。こっちの安全運転はどうなっちゃうのか・・・。
街燈(いわゆる電信柱の電気)も様相が変わり、殆どがちっちゃなLEDへと変わりつつある。今まで感じていた暖かさはない。電柱の照明って、なんか「お帰りなさい」と言ってくれるような優しさがあった。昔の話か・・・。確かに周辺が倍以上に明るくはなった。だが、心が明るくはならない。
色々なことが一方通行で、片方にしか利益がないような世の中。弱者はどんどん押し流され消えていく。「主張」は権利があってすることだが、一方適であってはいけないわけで、しかし強いものが勝っていくのである。生きるということは勝ち負けを決めることなのか。何が勝ちでないが負けなのか・・・