何処へ行っても音・音・音・・・。無音の状況など今やどこにあるのやら。あ、あったあった。そうそう耳鼻科の聴力検査室ね。ありゃ―また極端で怖い、気持ち悪い、不気味、気が狂う。10分以上ノ在室無理。
4月の28日をもちまして私、66回目の誕生日を迎えることができました。だんだんこのように「迎えることができました」というような表現になっていくんでしょうね。家族(と言っても3人ですが)で高級レストランでディナーをいただきました。そのレストラン、5年ぶりくらいでしょうか・・・。よっぽどのことがない限り、行かない。やっぱ、雰囲気いいよねー。息子は2歳か3歳くらいだったので、ほとんど記憶にない。建物も凝っていて、庭園がまたすごい。今年、二週間程早く、バラが満開になりましたと、お店の人。アリスの国に来ちゃったみたいな雰囲気。庭園を眺めているだけでも満足!でもないか・・・。オープン感覚の個室に案内されて、全てがハイグレード。目の前には美しいステンレス鉄板の調理台。其々の席にそれぞれのコックさんがついて、お好みでステーキを焼いてくれる。現実離れした雰囲気が随所に嫌味なく演出されていて、空間も充分堪能できる。しばらくすると向かいの3人の客が食事を終え引き上げていく。すると今まで聞こえなかった色々な音が聞こえてくる。鉄板の上のステーキが焼ける音・食器とナイフが重なり合う音・グラスが触れ合って奏でる透明感のある音・庭の木々のざわめき・遠くから響いてくる客たちの歓談・・・など。
なぜか?しばらくして店内にBGMがないことに気がつく。廊下に敷き詰められた絨毯の上を歩くウェイトレスの軽やかな靴音までも心地よく聞こえてくる。
今やどこへ行っても、必ずというほどこのBGMが流れていて、しかも場違いなジャンルの音楽が、ただただ流しっぱなしになっている。何でここでバッハ?なんでここでロック?うるさいなー、耳触りやなー・・・もちっと小さくしてくれまへんか・・・。確かにBGM効果というのはある。パチンコ屋の軍艦マーチなどが代表的な例ですかね。不要なものなのではないが、邪魔になるようでは困る。寿司職人が香水をつけているようなことだとまずいわけです。それほど音、音楽の影響は大きい。イメージも変わるしそれが先入観となって正しい判断ができなくなったりする。
そのレストランは、BGMがないことによってそれが素晴らしい効果をもたらすことになっているのでありました。このゴールデンウェーク中に一時でいいですから、「無音」の時間に浸ってみたらいかがでしょう。まず、TVを消してスマホをオフしましょ!