今までにない、未だかつてない素晴らしい発想・発明!。次々と世に送り出されてくる、この今までにない「物」。
それをひねり出した人だけに贈られる賞賛の声、評価。いーや、そうじゃないでしょ!。「今までにあったもの」のおかげで、今までにないものがうまれたわけで、否定とか疑いとかの視点で「今までにないもの」が生まれてきた。その多くが、今までにあったものを改良して、今までにない!と、偉そうに言っているだけのこと。つまり、「今まで」の物を無視・軽視した暴言なのである。
物だけに限らず、発言・思考・行動などにもその弊害は及ぶ。新しいことにはすぐ飛びつき、賞賛する。これ、人間の愚かな性。物だけならいざ知らず、人としての品性・品格・役割・生きざまなどもそのような評価が及ぶとすると、これはもう救いようがない。例えば、父の役割、母の役割という大原則みたいなことが、もうすでに死語となってしまっていて、「そんなの古い古い、ナンセンス―」ということになってしまう。形こそ異なれども、原則は変わらず・・・などと私は思っていた。男は男の役割、女は女の・・・などというのも同罪。
歴史的に積み重ねられてきた「原則」とか「原点」という大切な事実が、あっけなく葬られていく。斬新な事とは積み重ねられた歴史があってのこと。
お父さんお母さんがその役割を果たしてくれたことで、いまのあなたが在るんです!