こんだけ便利な世の中だと、何でもすぐ手に入るのが当たり前になっちゃってる。コンビニにしてしかり、ネットショッピングにしてしかり、ファストフードはその名のとおりで、座るや否やもう目の前に注文したものが登場。あんまり速いので、息つく暇ない。「ホレ!すぐ食え―!」・・・トイレに行って戻ってくるともうできてる。置いてある。そのくせ店員さんが「お待たせいたしましたー」って言うんだよ・・・回転ずしなんか目の前を寿司が流れているわけですから、待つも何もあったもんじゃない。手を伸ばせばいいんですから。
従って、「いただきまーす」もない。ドキドキとかワクワクがない。つまり感動がない。つまらない。何か、ケージで横一列に並んでえさついばんでいるにわとりだよね。
昔は、不便が当たり前の時代でしたから、とにかく「待つ」んですよ。テレビもねーからおけねーなんにもねー!おらこんな村いやだー・・・というような歌がありましたが、とにかく何にもねーから、何かしたい何か欲しい時には「待つ」しかねえんです。そりゃあ何でもすぐ手に入ったらよかんべーですけど、その「待つ」という時間が素晴らしいんです。いつかなー、まだかなー、もうすぐかなー・・・ワクワク、ドキドキ・・・これが良かったんですよ!
物に限らず最近は、人の心まで特急便!すぐ返ってこないとイライラする。すぐどうにかならないとオロオロする。すぐすぐすぐ!「愛してる?」すぐすぐすぐ返事して!「どうしたの、どうしてなの?」速く速く速く答えて!・・・・・・・・・言われた方は考える暇もない。美術館に行ってじっくり絵を鑑賞していると後からきた人に無言でせっつかれる。「早く行ってよー」・・・となるんです。考える時間がないと、刹那的になり判断をあやまります。「待てば回路の日よりあり」・・・とは有名な文左衛門さんのお言葉ありますが、せめて心の在り方にあっては、「待つ」というゆとりが欲しいものです。今日は、いろいろなことを少し「待って」みましょうよ!ゆとりのある所には、良いことが集まってきますよ!